第3回 無料カウンセリング ~ぶらり歯科医院の旅~(後編)
舌側矯正が売りのD医院(銀座)は5つの医院の中でも特殊でした。
まず、個人情報保護法に基づき、受付けで番号札を渡されます。患者さんは「番号札○番の患者様」と呼ばれ、待ち合い室で名前が呼ばれる事は一切ありません。診療システムはアメリカ式を採用しているとのことで、先生は患者の治療に専念すべく、無料カウンセリングは「デンタルコーディネータ」という肩書きの方が行います。D医院の治療システムや料金の説明を一通り終えた後、
「何か質問はございますか?」
と尋ねられました。
「あの、私の歯並びをチェックしたりしないのですか?」
「正確な診断は精密検査をした上で私共ではなく先生が判断することなので。でも、先生はほとんどの方を舌側で行ってますし、治療期間も表側と変わりませんよ」
そして、D医院の先生の著書をいただき帰路につきました。先生曰く、
「矯正歯科の先生はもっと矯正治療に専念すべき。技術は日進月歩だというのに、虫歯の治療なんてしている余裕はないはず!」
確かにその通り。私が伺った医院で虫歯の治療も行っているのは1箇所だけでした。ですが、先生曰く(次のセリフ)はちょっとひっかかります。
「患者の方々も受け身ではなく、わからないことは積極的に質問をしてメモをとって欲しいです」
D医院の無料カウンセリングの内容だとそれはちょっと限界があると思うんですけど……(精密検査を受けた方のみを対象に言っているのかなぁ)。
最も消化不良の状態にさらされた医院ではありましたが、「舌側矯正」が主流なのは私にとって抗い難いほどの魅力……。費用はやはり軽くK点超えしたものの、上の歯を舌側、下の歯を表側の装置にすればギリギリセーフとのこと。
■□■ついに見つけた(?) 運命の医院■□■
無料カウンセリング最終日、頭も胸もD医院のことで一杯の中、スマイルゲットのWebカウンセリングで最も好感触だったE医院(銀座)の扉を叩きました。白を基調としたモダンで清潔な待ち合い室、親切な受付、アロマのかほりに心和むBGMは他の医院と同じでしたが、1つだけ異なる点がありました。
お子様グッズ(色鉛筆、画用紙、オリガミ、パズル、絵本etc.)がある!!
案の定、当日は幼稚園児くらいの男の子がせっせと画用紙に大作を描いていました。そういえば、ここの先生はご自身も子を持つお母さん(矯正経験者でもあります)。子連れでも通えるように配慮してくれているのです。当然、トイレにはオムツ交換用シートが設置してありました。こんな私でも一児の母、まだ先生とご対面すらしていないのに「ここに通いたい!」と思ってしまいました。
「ビビさんこんにちは」
先生が笑顔で出向かえてくれました。診療室に案内され、まずは口腔写真の撮影。4回目ともなると慣れたもので、口の中に入れる器具もスムーズに受け入れられるようになっていました(笑)。
そして、場所を変えて先程撮影した写真をもとにカウンセリングの始まり、始まり~。
「ビビさんは確かに前歯が出ているけれど、本当の出っ歯さんではないみたいよ」
そんな風に言われたのはここが初めて。(私は出っ歯さんワールドにおいてもB級もしくはなんちゃってキャラなのか?!)
「顎の骨自体は出ていないということ。奥歯の噛み合わせはわりと正しい位置にあるしね」
先生は歯の模型を使って真正出っ歯(?)とされる口の様子を再現してくれました。つまり上顎と下顎の骨格自体がずれているのです。
続いて治療方法の話。これまで全ての医院で前から4番目の歯の抜歯を勧められました。E医院も抜歯という点では同じでしたが、抜歯する歯の位置が異なっていました。
「私はなるべく状態の良い歯は残しておきたいの。ビビさんの場合はどちらも5番目の歯に被せものがしてあって4番目は無キズ。こういう場合は5番目を抜歯した方が今後の事を考えてもいいと思う」
「今後の事を考えて状態の良い歯を残しておきたい」
先生の思いやりがまたまた私のハートに響きました。そして肝心の装置はこちら。
舌側のように「矯正治療をしていることすらわからない」という訳にはいかないけれど、現在主流のセラミックブラケットよりさらに目立たない気がする!「マルチブラケット法 クリアースナップシステム」と呼ばれるこの装置のシステムはデーモンシステム(主な特徴に治療期間の短縮とワイヤー痛の緩和など)と同じなのですが、デーモンの最大のデメリット「メタリックなため目立つ」を解決したものなのだそう。お値段もギリギリ予算内。先生の温厚なキャラも手伝ってか「この程度(の目立ち)ならいっか!」とまで自分を丸くしつつありましたが一応、精密検査の予約はまた日を改めて、ということでE医院を後にしました。
先生との相性や院内の雰囲気を鑑みるとダントツでE医院なのですが、もっとも目立たないのは舌側矯正。私はD医院とE医院の間で揺れていました。D医院に「なんとか先生とお話できませんか」とメールを送信してみましたが、「精密検査をお受けいただければお話する機会はございますよ」とのこと。ってオイ、精密検査には、
63,000円(税込★)もかかるんですけど!
だけど、まだこの時点での私は「どーしても目立ちたくない」というのが矯正歯科医院選びの最重要ポイントだったため、D医院の連れない返信文を「治療未決定の患者とは話す暇もないほど忙しい=人気で信頼できる医院」と無理矢理ポジティブに捉えて、D医院へ精密検査を申し込んでしまったのでした……。
次回は「精密検査&ようやく医院決定」エピソードです。
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